紅茶の国で盛り上がるコーヒーカルチャー

スコットランドといえば、ウィスキーで知られる国。しかし意外なことかもしれませんが、スコットランドではここ数年コーヒーシーンが活況で、スコットランド最大都市グラスゴーはその最先端にあると言えます。またスコットランドはイギリス連邦国の一国であることから、どちらかと言えば紅茶の印象が日本人にとって強いかもしれませんが、今、グラスゴーのあちらこちらで美味しいコーヒーが飲めるカフェが増えています。

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活況ぶりをよく表すのが、今年で5回目の実施となった「グラスゴーコーヒーフェスティバル 2019」。2019年の5月4~5日にグラスゴーのシティセンターにあるthe Biggaitという会場で行われました。

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出展するのは、グラスゴーを中心としたスコットランドのカフェ、焙煎屋、チョコレート会社、マグカップ会社、アパレル会社、牛乳会社等々。

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参加者は、大きく分けて2つ。1つは、コーヒーの産業に関わるプロフェッショナル達。自分がビジネスのために求める味のコーヒーやスイーツの提供者を探しにきています。もう1つは、一般参加者。お気に入りのコーヒーを見つけたり、バリスタの技を楽しみに来ています。

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一般参加者は、入場チケット(£18.18)を事前購入する必要があります。会場への入場時に、フェスティバルのロゴ入りエコバッグとコーヒー 一杯が無料になるコインを渡されましたが、実際にこのコインは一回もバリスタに徴収されることはなく、ほぼコーヒー飲み放題状態。まあ、コーヒーを飲むにも限度はありますが。

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私は、3人のバリスタによるコーヒーを飲み比べしてみました。どのコーヒーも、ブレンド豆ではなくシングルオリジンのコーヒー豆2-3種類の中から選ぶことができたのですが、私が一番美味しいと思ったのは、ファイフという街にあるカフェの女性バリスタが淹れてくれたエチオピアコーヒー。味わいはスッキリしながら、香りが華やか。コーヒー粉を蒸らしや、抽出する際、きっちり時間を図りながら淹れていたその真剣さがそのまま味になったようでした。

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別途料金が必要だったのですが、スイーツやカフェ飯の提供もありました。コーヒーに合う訳ではないのですが、日本人的に面白かったのがラーメン。豚骨スープのラーメンと、マッシュルームから出汁を取ったベジタリアンラーメンの2種類の提供があり、私は豚骨ラーメンをチョイス。豚骨味のはずが、なぜかヘルシーな味がして面白かったです(真面目に作っている証拠?)。

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スコットランドにもスターバックスは勿論、チェーン店展開のコーヒー店は沢山あります。しかし今、グラスゴーで盛んなのが、個人経営コーヒー店(Independent cafe)。味わいは中煎りの傾向で、ブルーボトルコーヒーに代表されるサードウェーブの流れを感じます。中煎りは豆そのものが美味しくないとごまかしが効かず難しいのですが、そのあたりのこだわりが、伺えます。またコーヒー器具は中煎りを楽しめるフィルタータイプが人気で、V60というHARIOという日本の製品をグラスゴーのあちこちのカフェで見かけます。

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ミルクと一緒に味わうコーヒーも人気。中でも、ラテに比べてエスプレッソの量が多いフラットホワイトが人気で、バリスタによるラテアートも美しい。紅茶も美味しい国ですが、自分のお好みスタイルでぜひスコットランドのコーヒーも味わっていただきたいです。

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コーヒーはディスポーザプル(後でお金が戻る)カップ、または持参したカップで飲むUKらしいエコなシステム