はじめまして。スコットランドのパブ紹介

2017年の秋。スコットランド最大都市グラスゴーへ、日本最大都市である東京より、数年間の予定で暮らすことに。住みはじめてから現時点で約1年半が経ちます。

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東京では20年ほどコピーライター業をやっておりました。ということもあり、私にとって書くことは、自分の思考を整理する手段であり、今の暮らしをより豊かにするツールです。プロのライターとしてしっかりした媒体から発信するのもいいのですが、縛りのない自分らしい発信方法がないか?と思い、自身のブログをはじめることにしました。できる限り「日本では知られていない、リアルなスコットランドの話」を伝えたいと思うのですが、私自身の趣味趣向が、旅行、お酒、カフェ、ランニングですので偏りが出てくると思います。それも個性と受け取っていただければ幸いです。

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さて、ご挨拶がわりに1回目のブログは、私のお気に入りパブの話を....パブ(Pub)とはイギリスで発達した酒場のこと。元名のPublic House(公共の家)の通り、街にある公共の社交場的な役割だったといわれています。旅行者が数多く訪れる有名パブは別として、街のそこかしらにあるパブは、今も社交的な場の雰囲気を呈しています。ただ.....パブの扉から中が見えない店も多く、アウェイ感が満載、外ものにとって入りづらいのも事実。でも扉を開くと、お客さんが笑顔で受け入れてくれるフレンドリーなお店が数多くあります。

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私のお気に入りパブ「Lios Mor」は、その代表格。特におすすめは火曜日の15時〜の時間帯です。お客さんはアマチュアミュージシャンの生演奏をバックに歌い、踊り、そして飲んで楽しむ街の社交場と化します。歌声はなかなかのもので、フランクシナトラなどの懐かしい曲を揚々と歌い上げる様子はとても素人とは思えない堂々としたもの。その時間帯の主な客層は年金受給者の方々なのですが(笑)リタイア後の人生を謳歌しているかのようで、見ているだけで本当に楽しい!

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Lios Morは、スコットランドのパブらしく、ウィスキーの種類が特に充実しています。「ウィスキーを飲みたいのだけど、おすすめはある?」と聞くと、まず「あなたは、smokey(燻製香)、delicate(繊細な香り)どちらが好みか?」と聞き返されるでしょう。smokeyはスコットランドのウィスキーらしいもので、その香りはまるでお腹の薬、正露丸。しかしクセになるとこれしか飲まない人もいるほど。そしてsmokeyか、delicateかが決まったら、次は「味わいはrich(豊か)か、light(軽め)がいいのか?」等々問いかけが続くので、いくつか飲んでみて、ウィスキーの味の座標軸に、あなたのお気に入りポイントを見つけましょう。

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1つ覚えておくといいこと。それはグループでパブへ行った場合の注文の仕方。例えば5人で飲みに行くと、5人バラバラに支払うのではなく、まず5人のうち誰か一人がまとめて注文してお金を支払います。そして、みんなが飲み終わった頃を見計らい、次の順番の人がまとめて注文して支払います。これをみんなが飲み終わるまで続けます。スコットランド人の飲むピッチがすごく早いので、多くの日本人は間違いなく酔っ払います。私も何回か、これで翌日アウトになりました(笑)。なおスコットランドのドラッグストアには二日酔い予防のサプリやドリンク剤は日本のように売っていないため、注意が必要です。

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あともう1つ。スコットランドはイギリス連邦国の一国ですので第一公用語は英語。ですが、イングランドに留学した経験のある人でさえも「あれは英語ではない」というほど、発音、アクセント、単語において聞き取りの難しい英語を使います。街の社交場であるパブは、まさしくこの生のスコットランド英語経験ができる場所。特にグラスゴーの人々はとてもフレンドリーなので、日本人にも次々にグラスゴー訛りの英語を浴びせかけてくれます。さあ、そんな場合はどうするか?浴びせかけられたら、浴びせ返す!自戒の意味をこめてスコットランド流に人生謳歌する気持ちで、会話も、お酒も楽しみたいと思います。